小学生・中学生からトレーニングはすべきか?|六本木 パーソナルジムDisport World

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小学生・中学生からトレーニングはすべきか?ジュニアアスリート育成のための実践ガイド | Disport World








小学生・中学生からトレーニングはすべきか?
ジュニアアスリート育成のための実践ガイド

1. 運動の重要性とメリット

1.1 身体的発達への効果

ジュニア期は、骨や筋肉、神経系が急速に発達する大切な時期です。適切な運動を行うことで、骨密度の向上筋力や柔軟性の発達、そして心肺機能の改善が期待されます。
国際スポーツ医学会(ACSM)や
NASPE(現SHAPE America)のガイドラインでも、定期的な有酸素運動、筋力トレーニング、柔軟性トレーニングの実施が推奨されています。

1.2 メンタル面と社会性の向上

運動は身体的効果だけでなく、チームスポーツや集団トレーニングを通じて、協調性コミュニケーション能力を育みます。また、自己肯定感ストレス解消にも寄与し、精神的な健康の向上にもつながります。

2. ジュニアアスリートが取り組むべきトレーニング内容と強度

2.1 基本的な考え方

ジュニア期のトレーニングでは、身体の発育を阻害しないよう「適切な負荷」と「正しいフォーム」を最優先にする必要があります。高重量よりも、正確な動作の習得と漸進的な負荷増加が大切です。また、週2~3回程度の全身運動(有酸素運動、筋力トレーニング、柔軟性トレーニング)を取り入れることで、バランスの取れた成長を促します。

2.2 筋力トレーニング

自重トレーニング(プッシュアップ、スクワット、プランクなど)は、体重を抵抗として利用するため安全で効果的です。小学生の場合は特に無理な重りを使用せず、基礎的な動作の習得を重視します。中学生になると、体力や技術に応じて軽いウエイトやレジスタンスバンドを活用することができます。

2.3 有酸素運動

ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、持久力を向上させる運動が推奨されます。低衝撃で関節に負担をかけず、持続的に行える運動が理想です。

2.4 柔軟性とバランス

成長期の柔軟性向上は、怪我の予防と正しい動作習得に大いに役立ちます。ウォームアップのダイナミックストレッチやクールダウンの静的ストレッチ、そして片足立ちやバランスボード、ボスボールを使ったバランストレーニングが効果的です。

3. 安全性と成長への影響

3.1 安全性のポイント

適切な指導のもとで正しいフォームを習得することが最優先です。初心者はトレーナーや体育教師のサポートを受けながら、軽い負荷から始めるのが望ましいです。十分なウォームアップとクールダウンも必須です。

3.2 身長への影響に関する誤解

よくある誤解として、「ウエイトトレーニングは身長の伸びを妨げる」というものがあります。しかし、Faigenbaum et al. (2009)American Academy of Pediatrics (AAP) の研究によれば、適切な指導の下で行うトレーニングは、成長板に悪影響を与えず、むしろ骨密度や筋力の向上に寄与することが示されています。

4. ジュニアアスリート向けの運動プログラム実践例

4.1 小学生向けプログラム

小学生向けのプログラムでは、遊び感覚を取り入れながら全身の運動能力を向上させることが目的です。具体的には、有酸素運動として鬼ごっこや軽いランニング、自重を利用したスクワットやプッシュアップ、そして楽しく行えるバランス運動などが中心です。

4.2 中学生向けプログラム

中学生向けでは、体力と技術が向上していることを踏まえ、より体系的なトレーニングを行います。ジョギング、サイクリング、水泳などで持久力を高め、軽いダンベルやレジスタンスバンドを使用した全身の筋力トレーニング、さらにプランクやバランスボードを使った体幹強化エクササイズを取り入れます。
また、ダイナミックストレッチと静的ストレッチを組み合わせることで、柔軟性も十分に向上させます。

5. 結論と推奨

早期の運動習慣の形成は、将来的な健康維持やスポーツパフォーマンス向上の基盤となります。小学生・中学生期における適切な運動は、筋力、柔軟性、持久力、そして協調性を育むために非常に有益です。正しいフォームと適切な負荷でトレーニングを行えば、怪我のリスクを最小限に抑えつつ、成長にも悪影響を与えません。

専門家の指導のもと、無理なく段階的に負荷を上げながら、全身運動、有酸素運動、柔軟性、バランスをバランスよく取り入れることが大切です。運動を通じて、体全体の発達と怪我予防を実現し、健康的なライフスタイルを築いていきましょう。

参考文献:

  • Faigenbaum, A.D., et al. (2009). Resistance training for children and adolescents: position stand from the National Strength and Conditioning Association. Journal of Strength and Conditioning Research.
  • American Academy of Pediatrics (AAP). (n.d.). Guidelines for pediatric exercise testing and prescription.
  • NASPE (現SHAPE America). (n.d.).