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五十肩とトレーニング 病期に配慮した付き合い方
Body Conditioning

五十肩(肩関節周囲炎)と
トレーニング。病期に配慮した
付き合い方を整理する。

五十肩で腕が上がらない。だからトレーニングは無理——と諦める前に。五十肩には大きく3つの病期があり、時期によって向き合い方が変わります。医師の診断を前提に、病期に配慮したトレーニングの考え方を整理します。

2026.03.24 / Updated 2026.05.27 読了 約9分
はじめにお読みください

本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療を目的とするものではありません。五十肩(肩関節周囲炎)が疑われる場合は、まず整形外科を受診し、医師の診断を受けてください。肩の痛みには、五十肩以外の原因(腱板断裂・石灰沈着・頸椎由来など)も含まれます。トレーニングを行う際は、必ず医師の診断・指示を前提とし、痛みが強いときは無理をせず中止してください。

「五十肩だから、もう運動はできない」——そう諦めてしまう方は少なくありません。けれど五十肩には時期(病期)があり、時期によって向き合い方が変わります。大切なのは、医師の診断のもとで、今の状態に合った範囲で身体と付き合っていくことです。

五十肩とは——まず知っておきたいこと

五十肩(医学的には「肩関節周囲炎」、英語ではadhesive capsulitis)は、肩関節を包む関節包が硬くなり、痛みと動かしにくさが生じる状態です。40〜60代に多く、はっきりした原因がないまま起こることもあります。糖尿病や甲状腺の疾患がある方では起こりやすいとも報告されています。

多くの場合、時間の経過とともに改善していく「自然経過」をたどるとされますが、回復には数ヶ月〜数年かかることもあり、個人差が大きいのが特徴です。一部には、長く症状が残る方や、可動域の制限が続く方もいると報告されています。だからこそ、医師の診断のもとで、今の時期に合った付き合い方をすることが大切になります。

01五十肩の3つの病期

五十肩は、大きく3つの病期を経て変化していくとされます。期間はあくまで一般的な目安で、個人差があります。

Phase 01 — Freezing

炎症期(疼痛期)

目安:およそ2〜9ヶ月

安静時にも痛みを感じやすく、夜間の痛みで眠りが妨げられることもある時期。痛みが強く、動かせる範囲も徐々に狭くなっていきます。この時期は痛みを抑え、無理をしないことが最優先です。

Phase 02 — Frozen

拘縮期(凍結期)

目安:およそ4〜12ヶ月

痛みは少しずつ和らぐ一方、肩の動かしにくさ(拘縮)が主な悩みになる時期。動かせる範囲がはっきり制限され、日常動作が不便になります。医師・専門家の指示のもと、痛みのない範囲で動きを保つことが意識されます。

Phase 03 — Thawing

回復期(解凍期)

目安:およそ5〜24ヶ月

動かせる範囲が少しずつ戻ってくる時期。痛みもさらに和らいでいきます。この時期は、医師の指示のもとで段階的に動きと力を取り戻していくことが大切になります。

大切なのは「病期によって、向き合い方がまったく違う」ということです。痛みの強い時期に無理に動かせば負担になりかねず、回復してきた時期に安静にし続ければ、動きの戻りが遅れることもあります。今がどの時期かを、医師の診断のもとで把握することが出発点です。

02病期に配慮したトレーニングの考え方

五十肩のときでも、「肩を含めた全身をまったく動かしてはいけない」わけではありません。医師の診断・指示を前提に、今の病期に合った範囲で身体と付き合う——これが基本の考え方です。下の表は一般的な考え方の整理で、実際の内容は必ず医師・専門家の指示に従ってください。

病期この時期に意識したいこと考え方の例
炎症期痛みを抑え、無理をしない。肩以外の部位を保つ肩に負担をかけない下半身・体幹の運動など
拘縮期痛みのない範囲で、動きを保つ医師・専門家の指示による、無理のない範囲の動き
回復期段階的に動きと力を取り戻す肩まわりの安定性 → 筋力 → 日常動作へと段階的に

ポイントは2つです。1つは、痛みの強い時期に「全身を止めてしまわない」こと。肩に負担をかけない範囲で下半身や体幹を保っておくと、回復してきたときに動きを取り戻しやすくなります。もう1つは、回復してきた時期に「安静にしすぎない」こと。動かせる範囲が戻ってきたら、医師の指示のもとで少しずつ動きと力を取り戻していくことが大切です。

「動かさない」と「動かしすぎ」の間で

五十肩との付き合い方は、「まったく動かさない」と「無理に動かす」の両極端を避け、その時々の状態に合った“ちょうどよい範囲”を探すことだと言えます。その範囲は病期や個人によって異なるため、自己判断ではなく、医師・専門家と相談しながら進めることが安全です。

03一般に避けたほうがよいとされる動き

病期に関わらず、五十肩のときに一般に避けたほうがよいとされる動きがあります。以下はあくまで一般的な注意で、個々の状態によって異なります。必ず医師・専門家の指示を優先してください。

一般に注意したい動きの例
  • 痛みの強い時期に、腕を頭上高く挙げる動き(オーバーヘッド系)を無理に行うこと
  • 「痛くても伸ばせばよい」と考え、痛みを我慢して強く伸ばすこと
  • 動きが戻りきっていない時期に、重い負荷を一気にかけること

一般的なジムでは「肩が痛いなら上半身は休みましょう」で終わってしまうことも少なくありません。けれど、肩に負担をかけない範囲でできることは、実はたくさんあります。大切なのは、痛みのサインを無視しないこと。動作中に強い痛みや違和感が出たら中止し、必要に応じて医療機関に相談してください。

痛みは我慢しない

「痛みを我慢して動かせば早く治る」は誤解につながりやすい考え方です。とくに炎症期の強い痛みや夜間痛があるときは、無理な運動・ストレッチは避け、医師の指示を仰いでください。しびれ・力が入らない・急な強い痛みなどがある場合は、五十肩以外の原因も考えられるため、早めの受診をおすすめします。

04温熱・コンディショニングの位置づけ

五十肩との付き合い方では、運動療法と並んで「温める」ケアが取り入れられることがあります。整形外科でも、運動の前に肩を温めて動かしやすくする、という考え方が用いられることがあります。一般に、身体を温めることは、こわばりをやわらげ、リラックスや血行のサポートにつながると言われています。

Disport Worldでは、コンディショニングの一環としてINDIBA PRO MAXを導入しています。INDIBAは高周波(448kHz)を用いた機器で、深部までやさしく温感を届けることを目的としたものです。施術後のリラックスや、トレーニング前のコンディション調整の一助として活用しています。

機器の位置づけについて

INDIBAはコンディショニングを目的とした機器であり、五十肩そのものの治療や治癒を保証するものではありません。効果には個人差があります。妊娠中の方、ペースメーカー等の体内機器を使用している方、持病のある方は、ご利用前に必ず医師にご相談ください。痛みや疾患の治療は、医療機関での診療を優先してください。

五十肩との付き合いは、「医療機関での診療」を軸にしながら、コンディショニングや、肩に負担をかけない運動でそれを支えていく——という役割分担で考えるとよいでしょう。温めること、動かせる範囲を保つこと、全身のコンディションを整えること。これらは、医師の治療を妨げるものではなく、日常の中でできるサポートです。

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Disport Worldでの向き合い方

Disport Worldでは、五十肩でお悩みの方に対して、まず医療機関での診断を受けていただくことを前提に、今の状態でできることを一緒に考えます。医師の診断・方針をうかがったうえで、肩に負担をかけない範囲の運動や、全身のコンディショニングを組み立てていきます。

Disport Worldでできること
  • 医師の診断・方針を前提とした、無理のない運動の設計
  • 肩に負担をかけない、下半身・体幹を保つトレーニング
  • INDIBAを用いたコンディショニング(温感によるサポート)
  • 回復期に向けた、段階的な動き・力の取り戻しのサポート

少数精鋭の担当制で、同じ担当が継続して見ていくため、その時々の状態の変化に合わせて、無理のない範囲を一緒に調整していけます。「五十肩だから何もできない」ではなく、「今の状態でできることを、安全に積み重ねる」——そんな付き合い方を、医療機関と連携しながらサポートします。

なお、痛みそのものの診断・治療は医療機関の領域です。Disport Worldが行うのは、あくまで医師の方針を前提とした運動・コンディショニングの設計であり、医療行為に代わるものではありません。

安全のためのお願い

五十肩の症状や経過には個人差があり、適切な対応は人によって異なります。本記事の内容を自己判断で適用せず、必ず医師の診断・指示を前提にしてください。運動中に痛みやしびれ、力の入りにくさなどが現れた場合は中止し、医療機関にご相談ください。Disport Worldは、医療機関と連携しながら、安全を最優先にサポートします。

よくあるご質問

Frequently Asked Questions
五十肩でもトレーニングはできますか?

医師の診断を前提に、今の病期に合った範囲であれば、肩に負担をかけない運動を行えることが多いです。炎症期は肩を使わない下半身・体幹中心、拘縮期は痛みのない範囲で動きを保つ、回復期は段階的に動きと力を取り戻す——という考え方が一般的です。実際の内容は必ず医師・専門家の指示に従ってください。

五十肩はどのくらいで治りますか?

多くの場合、時間の経過とともに改善していくとされますが、回復までに数ヶ月〜2年程度かかることもあり、個人差が大きいのが特徴です。一部には症状が長く残る方もいます。回復の見通しや治療方針については、医療機関でご相談ください。

病院にも通った方がいいですか?

はい。肩の痛みには五十肩以外の原因(腱板断裂・石灰沈着・頸椎由来など)もあるため、まず整形外科を受診し、診断を受けることをおすすめします。診断を受けたうえで、Disport Worldでは医師の方針を前提に、無理のない運動・コンディショニングを設計します。

岡本隼人
岡本 隼人
Disport World — Founder & Head Trainer
JSPO-ATTPI Level 2NASM-PESINDIBA PRO MAX

JSPO-AT × TPI Level 2 × NASM-PES × INDIBA PRO MAXの4資格をすべて保有するのは岡本隼人ただ一人。2016年、六本木にDisport Worldを開設。23年・累計20,000セッション超の指導歴で、トップ選手・著名な方から、身体の不調を抱える方まで、医療機関と連携しながらサポートしてきた。プロフィール →

References
  1. Adhesive Capsulitis (Frozen Shoulder). StatPearls, NCBI Bookshelf.(病期・経過・予後)
  2. Frozen Shoulder. Physiopedia.(3病期の期間・運動療法の位置づけ)
  3. Frozen Shoulder (Adhesive Capsulitis). OrthoInfo, American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS).(回復期間6ヶ月〜2年)

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