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筋トレの常識がひっくり返る?科学が解き明かした4つの意外な真実【六本木パーソナルジム】
TRAINING SCIENCE 六本木・港区

筋トレの常識がひっくり返る?
科学が解き明かした4つの意外な真実

「筋肉をデカくするには、重いウェイトを限界まで挙げる」「とにかくセット数をこなして追い込む」「インターバルは短くして、筋肉を休ませない方が効く」。これらは、多くのトレーニーが信じている筋力トレーニングの常識ではないでしょうか。しかし、近年のスポーツ科学研究によって、これらの常識が必ずしも正しくないことが次々と明らかになっています。

もしかしたら、あなたの努力は少しだけ非効率的な方向に向かっているかもしれません。この記事では、科学的根拠に基づいた、より効率的に筋肥大を促すための「新しい常識」を4つの意外な真実に絞ってご紹介します。


01軽い重量でも筋肉はデカくなる:「総トレーニングボリューム」という考え方

❌ かつての常識

アメリカスポーツ医学会(ACSM)が2009年に発表したガイドラインでは「効果的に筋肉を肥大させるには、1RM(最大挙上重量)の70%以上の高強度トレーニングが必須」とされていました。

✓ 科学的な新常識

1RMの30%といった低強度であっても、回数を多くして筋肉が疲労困憊になるまで行うことで、高強度トレーニングと同等か、それ以上の筋タンパク質合成作用が期待できます。

なぜ軽い重量でも効果があるのでしょうか。Burdらの研究(2012年)によれば、その鍵は「筋線維の動員パターン」にあると推測されています。

🔬 筋線維動員のメカニズム

意外に思われるかもしれませんが、高強度・低回数のトレーニングは主に遅筋線維であるタイプⅠ線維の動員で対応されます。これに対し、低強度・高回数のトレーニングを疲労困憊まで行うと、まずタイプⅠ線維が動員され、それが疲労するにつれて速筋線維であるタイプⅡ線維まで総動員されるのです。

これこそが、軽い重量でも筋肥大が起こる「からくり」です。結果的に、より多くの筋線維が活性化され、筋タンパク質の合成が強力に高まります。

💡 重要なポイント

筋肥大の鍵は単純な「重さ」だけではありません。本当に重要なのは「総トレーニングボリューム(重量 × レップ数 × セット数)」を高めることなのです。


02セットのやりすぎは逆効果?筋肥大の「アナボリックリミット」

トレーニングボリュームを増やすために、できるだけ多くのセット数をこなそうと考えるのは自然なことです。5セット、6セットと種目を重ねることで、より大きな効果が得られると信じられてきました。

🔬 研究エビデンス(Kumar et al., 2012)

ノッティンガム大学のKumarらが行った2012年の研究では、トレーニングのセット数を3セットから6セットに増やしても、筋タンパク質の合成作用に有意な増加が見られなかったことが報告されています。

つまり、ある一定のラインを超えると、いくらセット数を増やしても筋肥大の効果は頭打ちになってしまうのです。

📌 アナボリックリミット(anabolic limit)

この現象は「アナボリックリミット」、すなわち筋タンパク質合成作用の限界点と呼ばれています。3セットを超えるトレーニングは、筋肉の成長という点では効果が薄くなる可能性があります。

3セット トレーニング効果を最大化するための目安セット数

💡 実践への示唆

闇雲にセット数を増やして疲労を蓄積させるよりも、質の高い3セットで筋肉をしっかりと追い込むことの方が、はるかに賢明なアプローチと言えるでしょう。


03「短いインターバルで追い込む」は間違いだった?

❌ かつての常識(ホルモン仮説)

NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)などでも「筋肥大が目的の場合は、セット間のレスト(休憩)を短くするべき(例:1分間)」と提唱されていました。短いインターバルで成長ホルモン濃度が一時的に高まり、これが筋肥大を促進するという考え方でした。

しかし近年、この「ホルモン仮説」は科学的に否定されつつあります。

✓ 科学的な新常識

トレーニングによる一時的な成長ホルモンの増加は、筋タンパク質の合成や筋肥大に寄与しません。むしろ長めのインターバルの方が筋肥大に効果的であることが複数の研究で示されています。

🔬 研究エビデンス(2009年)

ある研究では、インターバルが1分半のグループは筋断面積が5.1%増加したのに対し、2分半のグループは12.3%も増加するという結果になりました。

61〜119秒 筋肥大に最も効果的なインターバル時間(2024年メタアナリシス)

2024年に発表されたSingerらによる最新のベイズメタアナリシスでは、「セット間の休憩時間は最低でも60秒以上確保する」ことが筋肥大に効果的であり、特に「61秒から119秒(約1〜2分)」が最も効果的である可能性が高いと結論づけられています。


04筋肥大の真の主役は「総トレーニングボリューム」

ここまで見てきた3つのポイントを総括すると、筋肥大を決定づける最も重要な要素が見えてきます。それは、一時的なホルモン分泌や代謝ストレス(いわゆるパンプアップ感)そのものではなく、「総トレーニングボリューム(重量 × セット数 × レップ数)」です。

🔬 研究エビデンス(Longo et al., 2022)

2022年に発表された論文レビューで紹介されたLongoらの研究では、セット間のインターバル時間が長くても短くても、「総トレーニングボリューム」が同じになるように調整した場合、筋肥大の効果は同等であったことが示されました。

このことから、筋肥大を最大化するためには、主に2つのアプローチが考えられます。

✓ 総ボリューム最大化の2つのアプローチ

  1. インターバルを長く取る(例:3分):1セットごとにしっかり回復することで、より多くのレップ数をこなし、少ないセット数で効率的に総ボリュームを稼ぐ
  2. インターバルを短くする(例:1分):1セットあたりのレップ数が減る分、セット数を増やして総ボリュームを稼ぐ

💡 より効率的なアプローチ

どちらのアプローチを選ぶかは個人の好みや時間の制約にもよりますが、論理的に考えれば、しっかりと休息を取り、1セットごとの質(=こなせるレップ数)を高める前者の方が、より効率的である可能性が高いと言えるでしょう。


05結論:トレーニングを「賢く」アップデートしよう

今回の記事で紹介した科学的知見は、私たちのトレーニングを「根性論」から「戦略」へと進化させてくれました。これまでの常識と新しい常識を比較して、その違いを明確にしておきましょう。

これまでの常識 vs. 科学的な新常識

【重量】
重ければ重いほど良い
→ 総トレーニングボリュームが重要
【セット数】
多ければ多いほど良い
→ 3セットが目安(アナボリックリミット)
【インターバル】
短い方が追い込める
→ 1〜2分しっかり休む方が効果的

4つの真実のまとめ

真実1:軽い重量でも効く 1RMの30%でも疲労困憊まで行えば、高強度と同等以上の筋タンパク質合成効果が得られる
真実2:3セットが最適解 アナボリックリミットにより、3セット以上は効果が頭打ちになる可能性がある
真実3:インターバルは長めに ホルモン仮説は否定され、61〜119秒の休憩が筋肥大に最も効果的
真実4:総ボリュームがすべて 重量×セット数×レップ数の総ボリュームが筋肥大を決定づける最重要因子

📌 核心的なメッセージ

「軽い重量でも良い」「セット数は3セットが目安」「インターバルはしっかり取る」という新しいポイントはすべて、「総トレーニングボリューム」を最大化するという一つの原則につながっています。

ぜひ、これらの科学的知見を元に、ご自身のトレーニングプログラムを見直してみてください。あなたの次のワークアウトは、ただキツいだけでなく、もっと賢いものになるはずです。

今日の情報をもとに、どんな工夫を加えますか?

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