スイングスピードと打球速度を最大化する完全ガイド
スイングスピードと打球速度を最大化する完全ガイド 「ボールには当たるけど、伸びていかない」「良い当たりのはずなのに外野の頭を超えない」──。その原因の多くは、技術だけでなくスイングスピードと打球速度にあります。 前回の記事では「野球のスイングスピードと打球速度の科学」をテーマに、仕組みや理論を解説しました。今回の記事では、そこから一歩進んで、実際に何キロくらいを目指せば良いのか、どうやって測定・記録すれば良いのか、年代別にどんなトレーニングをすれば、スイングスピードと打球速度が伸びていくのかを「実践ガイド」としてまとめていきます。 ※メジャーではマイル表記(mph)が使われますが、この記事ではすべてkm/h(キロ)に統一して話を進めます。 1. スイングスピードと打球速度の整理(全部キロで考える) まずは改めて用語を整理します。野球において「速さ」を測る指標は複数ありますが、それぞれが持つ意味を正確に理解することが、効果的なトレーニング設計の第一歩となります。 1-1. スイングスピード(バットスピード) スイングスピードとは スイングスピードとは、バットのヘッドがどれくらいの速さで振られているかを示す数値です。これはバッターのパワーと技術を直接的に反映する重要な指標となります。 単位:km/h 測り方:バットセンサー、モーションセンサー付きアプリ、レーダーなど イメージとしては、以下のような数値が一つの目安になります(あくまで目安です): 年代・レベル スイングスピード目安 少年野球高学年 70〜90km/h 中学生 80〜105km/h 高校生 90〜120km/h 大学・社会人の強打者 110〜130km/h以上 1-2.