検査で異常がなくても、腰に負担が集まる体の使い方は残っていることがあります。股関節と胸椎の回旋、片脚で立つ安定を左右別に測り、腰以外で回す体をつくるのが、再発を防ぐ近道です。
順番は「医師の許可を確かめる→体を測る→可動域・安定性・回旋の力の順に運動する→測り直す」。痛みが戻ったら、運動を止めて医療機関に戻ります。
この記事は、六本木の完全個室パーソナルジム Disport World で、TPI認定(Fitness 2/Golf 2/Junior 2/Power 2)と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の岡本隼人が、ゴルファーの身体を実際に測ってきた経験から書いています。私たちは医療機関ではありません。診断や治療は行いません。ゴルフのパーソナルトレーニング(六本木・TPI測定)→
・対象は「検査で異常なし・運動の許可あり・痛みは今は無いか軽い・再発を防ぎたい」ゴルファー
・異常がないのに痛む理由の一般論と、TPIが公表している腰痛の数字
・運動より先に医療機関に戻る目安(表)と、まず測る項目
・可動域→安定性→回旋の力の順の進め方、自宅でできる例、ラウンド前後の準備
「異常なし」と言われたあと、何から始めればいい?
まず、腰に負担が集まる理由を体の側から測ることです。検査で異常がないことと、腰に負担のかかる動き方が無いことは別です。股関節・胸椎の回旋と片脚の安定を測り、腰以外で回す体をつくります。痛みが戻ったら医療機関へ戻ります。
この記事の対象は、整形外科で検査を受けて異常がないと言われ、運動してよいと許可が出ていて、痛みは今は無いか軽く、再発を防ぎたい方です。いま痛みが強い方や、まだ受診していない方は、先にゴルフの腰痛予防は誰に相談する?をお読みください。
医師の許可を確かめる
運動してよい範囲や、避けたほうがよい動きを言われていれば、それを先に守ります。
体を測る
骨盤・胸椎の回旋、股関節の内旋・外旋、片脚の安定を左右別に。
順番に運動する
可動域→安定性→回旋の力。腰を回す練習ではなく、腰以外で回す練習です。
測り直す
同じ項目を同じ手順で。痛みが戻ったら運動を止め、主治医に相談します。
検査で異常がないのに、なぜ腰が痛くなるの?
一般に、腰そのものに異常がなくても、隣の股関節や胸椎が回りにくいと、その分の回旋を腰が受け持ちやすくなります。腰の骨は、もともと大きく回る作りではありません。そこに片側へ振り続けるスイングの負担が重なります。
TPI(Titleist Performance Institute)が31,000人超のゴルファーから集めたデータでは、28.1%がラウンドのたびに腰痛を感じています。同じ記事は、ツアーのプロ選手でも腰痛がいちばん多い訴えだとしています。TPIは「腰は原因ではなく被害者であることが多い」と説明し、TPIが評価した腰痛のあるゴルファーの約60%に、大きな股関節の制限が見られたと書いています。
ゴルフは同じ方向へ何十回、何百回と振る運動です。前傾を保ったまま回る、片脚に乗って回る、という動きのどこかが体の制限でできないと、その分を腰が受け持ちます。検査は骨や神経の異常を調べるもので、こうした動き方の癖までは映りません。だから「異常なし」のあとに、体の側を測る意味があります。
どんなときは、運動より先に医療機関に戻るべき?
しびれ、夜間の痛み、安静にしても強まる痛み、脚に力が入らない、といった様子があれば、運動より先に受診です。以下は一般的な目安で、私たちは医学的な判断はしません。迷ったら主治医に相談してください。
| こんな様子があれば | どうするか |
|---|---|
| 脚やお尻のしびれ、感覚の鈍さ | 運動を止めて受診 |
| 夜、寝ていても痛む。安静にしても強まる | 運動を止めて受診 |
| 脚に力が入らない、つまずきやすくなった | 運動を止めて受診 |
| 排尿・排便の異常、股の間の感覚の鈍さ | 夜間や休日でもすぐに受診 |
| 熱がある、転倒や事故のあとに痛む | 運動を止めて受診 |
| ラウンド後の張りが数日で引き、痛みが残らない | 準備と練習量を見直し、体を測る |
腰や首の受診の目安は、腰痛・肩こりがある方の運動の始め方(受診の目安)にもまとめています。
再発を防ぐために、まず何を測ればいい?
腰の隣で回旋を受け持つ関節と、片脚で体を支える力です。私たちのTPI測定は、TPIのスクリーニングをもとにした16項目を測ります。そのうち腰に関わりやすいのは次の項目です。基準値はここでは書きません。
- 骨盤回旋テスト:上半身を止めて、骨盤だけを回せるか
- 胸郭回旋テスト・座位体幹回旋テスト:骨盤を止めて、胸がどこまで回るか
- 下半身回旋テスト:片脚の上で、股関節の内旋・外旋で骨盤を回せるか
- 片脚立ちテスト:目を閉じて、片脚で体を保てるか
- 骨盤前後傾テスト:骨盤だけを前後に傾けられるか
左右に分かれる項目は両側とも測り、どちら側に制限があるかを見ます。測定中に痛みが出た項目は「痛みあり」と記録し、その部位に負担のかかる種目は外します。ジムではボールを打たず、スイング動画も撮りません。
骨盤・胸郭の回旋、股関節の内旋・外旋、片脚の安定を含む16項目を左右別に測り、スイングスピードも記録します。評価レポートとプログラムはその日のうちにPDFでお送りします。受診の目安に当てはまる方には、先に医療機関の受診をおすすめしています。
TPIフィジカルアセスメントの詳細を見る再発を防ぐには、どの順番で体をつくればいい?
可動域→安定性→回旋の力の順です。動かない関節に力をつけても、腰が代わりに回る癖は残りやすいからです。先に股関節と胸椎の動く範囲を広げ、次に片脚で支える安定、最後に下半身から回す力をつけます。
自宅でできる例を3つ挙げます。どれも反動をつけず、痛みが出ない範囲で行ってください。
四つ這いで胸を開く
四つ這いで片手を頭の後ろに。腰は動かさず、胸だけを天井へ向けて開きます。左右とも。
座って両膝を左右に倒す
床に座り、両膝を立てて、ゆっくり左右に倒します。股関節の内旋・外旋を両側とも動かします。
片脚で立つ
壁のそばで片脚立ち。慣れたら、立った脚の上で骨盤を小さく左右に回します。
ラウンドの前は、股関節と胸の回旋をゆっくり動かしてから、軽い素振りから少しずつ強く振ります。ラウンドの後は、張りの残り方を確かめ、翌日に残さない準備をします。手順はゴルフラウンド後ストレッチは効く?翌日に残さないクールダウンの順番に、パター練習の前傾が長いときの負担はパター練習で腰が痛くなるのはなぜ?にまとめています。
運動中や翌日に、腰の痛みが戻る、脚にしびれが出るときは、その場でやめて主治医にご相談ください。主治医から避けるよう言われた動きは行わないでください。
レッスンと並行するときは、どうすればいい?
レッスンは続けたまま、測った結果をコーチに見せてください。どの関節に制限があり、どの動きが今の体では作りにくいかを共有すると、技術の練習と体の運動の分担を決めやすくなります。
制限が見つかった動きは、しばらく技術で無理に作ろうとせず、体の運動と並行して少しずつスイングに入れます。測り直しの結果も共有し、動けるようになった範囲をレッスンで使います。分担の決め方はゴルフスクールとパーソナルトレーニングはどう分担する?に、TPIの考え方はTPIとはにあります。
東京で腰以外で回す体をつくるなら、どこで受けられる?
六本木の Disport World では、入会しなくてもTPI測定(90分・¥19,800)だけを受けられます。六本木駅5番出口から徒歩4分、港区の完全個室のパーソナルジムです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 東京都港区六本木3-15-21 鶯ビルB1。六本木駅5番出口から徒歩4分(アクセス) |
| 営業時間 | 平日7:00〜22:00、土日祝9:00〜18:00(完全予約制・不定休) |
| TPI測定(TPIフィジカルアセスメント) | 90分・¥19,800(税込)・単発で完結、入会不要。16項目+スイングスピード。担当は代表の岡本 |
| トレーニング体験 | 90分・通常¥15,000(税込。毎月1日から数えて先着3名さまは¥7,500)。身体機能チェックとスイングスピードの測定 |
| しないこと | 医療行為や診断。ボールを打つこと(打席はありません)、スイング動画の撮影、スイングの技術指導 |
ゴルフのトレーニング全体はゴルフのパーソナルトレーニングにあります。
現場で見えていること
私たちは最初に、ゴルフ歴、練習とレッスンの内容、痛みの経過、受診の状況と医師から言われたことを伺います。受診の目安に当てはまるときは、測るより先に受診をおすすめします。測ってから運動を組み、同じ16項目を同じ手順で測り直して、前回の判定と並べます。
代表の岡本は、こう話しています。「私は、整形外科で異常なしと言われたあとに来られるゴルファーの方を測ると、股関節や胸の回旋、片脚の安定に左右の差が見つかることがあります。見つからないこともあります。腰そのものを鍛える前に、腰以外で回す体をつくることを先に考えます。痛みが戻ったときは、運動を止めて主治医に相談していただくようお願いしています。」
よくある質問
腰に痛みがある日でも、測定やトレーニングは受けられますか?
痛みが強い日や、しびれ・夜間の痛みなど受診の目安に当てはまる日は、受けずに医療機関を受診してください。軽い違和感の日は、状態を伺ったうえで、痛みが出る項目や種目を外して進めます。迷うときは日程を変えてください。
整形外科に通いながら、並行して受けられますか?
受けられます。主治医の指示を優先し、避けるよう言われた動きは行いません。医師から言われたことを最初にお知らせください。測定の結果は、主治医に見せていただいてもかまいません。
何回くらいで腰の不安が変わりますか?
回数や期間はお約束できません。制限の内容、取り組む頻度、年齢やこれまでのけがで変わるためです。そのため、6週後に同じ16項目を同じ手順で測り直し、前回の判定と並べて変化を確かめる再評価を用意しています(任意)。
コルセットはつけたほうがいいですか?
コルセットを使うかどうか、いつまで使うかは、主治医に相談してください。私たちは判断しません。運動の内容は、主治医の指示に合わせて組みます。
ゴルフは続けてもいいですか?
医師の許可があれば、続けながら体づくりを進めるのが一般的です。ラウンド前の準備と練習量を見直し、痛みが戻ったら練習を止めて主治医に相談してください。続けてよいかの判断は医師が行います。
TPI測定のご案内
整形外科で異常なしと言われ、運動の許可が出ている方は、まず今の体を測ってください。TPI測定では16項目とスイングスピードを測り、まず取り組む3項目をお伝えします。いま痛みがある方は、先にゴルフの腰痛予防は誰に相談する?をお読みください。
TPI Physical Assessment
「異常なし」のあとは
腰以外で回せるかを測ることから
ゴルファーのフィジカルトレーニング(ゴルフフィットネス)は、体を測ることから始めます。TPIの16項目を実測し、骨盤・胸椎・股関節の回旋と片脚の安定を評価レポート+プログラムPDFにまとめてお渡しします。単発で完結し、入会は不要です(6週後の再評価は任意で、会員の方は追加料金なし、会員以外の方は¥19,800・税込)。
まず動いて確かめたい方は、体験トレーニング(90分・¥15,000/毎月先着3名さま¥7,500)もお選びいただけます(先着枠は毎月1日起算、定員後は通常¥15,000)。
ウェア・タオル無料 | 完全個室 | 六本木駅徒歩4分
主な参考(タップで開く)
- Rose G. The Golfer's Guide to Lower Back Pain: Part 1(mytpi.com, 2014-08-19). https://www.mytpi.com/articles/health/the-golfer's-guide-to-lower-back-pain-part-1
- Rose G. The Most Important Considerations for Treating Golfers with Lower Back Pain(mytpi.com, 2023-09-13). https://www.mytpi.com/articles/health/the-most-important-considerations-for-treating-golfers-with-lower-back-pain
- Titleist Performance Institute. Why the Lower Back Is Often the Victim, Not the Culprit(mytpi.com). https://www.mytpi.com/articles/swing/why-the-lower-back-is-often-the-victim-not-the-culprit
- 日本スポーツ協会「公認スポーツ指導者制度」メディカル・コンディショニング資格(アスレティックトレーナー) https://www.japan-sports.or.jp/coach/tabid58.html


