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木立に囲まれ、芝目の縞が続くゴルフコースのフェアウェイ。ボール・スイング・身体を測る違いを考える
Golf Performance / Body

ゴルフの測定には何がある?
——ボールの数字・スイング解析・身体評価・体力測定で分かることと受ける順番

練習場の数字、スイングの動画、身体の評価。ゴルフの「測る」は、種類ごとに分かることが違います。目的に合わせて、受ける順番を決めるのが近道です。

2026.10.21 読了 約11分

ゴルフの測定とは、打ったボール、スイングの動き、ゴルファーの身体を、機械や決まった手順で数字や判定にすることです。主な種類は、ボールの数字を出すローンチモニター(打ったボールの飛び方=弾道を数字にする機械)、スイング解析、身体評価(TPIなど)、体力測定の4つです。ボールの数字は「結果」、スイング解析は「動き」、身体評価と体力測定は「その動きを作る身体」を見るので、1つで全部は分かりません。痛みがあれば先に受診し、なければボールの数字で当たり方か速さかを分け、速さや直らない形の問題なら身体を測る順番が組み立てやすい形です。

この記事は、六本木の完全個室パーソナルジム Disport World で、TPI認定(Fitness 2/Power 2)と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の岡本隼人が、ゴルファーの身体を実際に測ってきた経験から書いています。ゴルフのパーソナルトレーニング(六本木・TPI測定)→

この記事でお伝えすること

・ゴルフの測定は4種類。見ているものが違うので、優劣ではなく役割で選ぶ
・ボールの数字は「何が起きたか」、スイング解析は「どう動いたか」、身体評価は「その動きを作れる身体か」に答える
・ヘッドスピードとの関連が最も大きいのはジャンプの力積(r 0.68)。柔軟性とバランスは有意な関連なし(Brennan ら、2024)
・基準の計測と比べると、ボールの数字はよく一致し、ヘッドの数字はずれやすい(Leach ら、2017)。比べるなら同じ機械で

ゴルフで「測る」と言われるものには、何がある?

ゴルフの「測る」は、ボールの数字、スイング解析、身体評価、体力測定の4種類に分けると整理できます。見ている対象が違うので、1つで残りの代わりはできません。

測るもの(方法)分かること分からないことどこで受けられるか
ボールの数字(ローンチモニター)クラブスピード、ボール初速、ミート率、打ち出し角、スピン量、キャリー。当たり方やクラブの合い方の手がかり原因が身体(動かない・力が足りない)にあるかどうか練習場、ショップのフィッティング、インドアゴルフ、レッスン(機械の有無は施設による)
スイング解析(動画・3D計測)構えやトップの形、体とクラブの位置。3Dでは体の部位が速くなる順番その形が技術の癖か、身体が動かないためかゴルフスクール・レッスン、3D計測の設備がある施設
身体評価(TPIなど・クラブを振らない動作テスト)動きにくい関節と左右差、上半身と下半身を分けて動かせるか、バランス、出やすいスイング特性実際のスイング、ボールの数字、ヘッドスピードの大きさTPI認定を持つトレーナーなど(TPIの公式サイトで認定者を探せる)
体力測定(ジャンプ・メディシンボール投げ・握力・筋力)力とパワーの大きさ動きにくい場所、技術、当たり方スポーツ科学の測定施設、トレーニングジム(項目は施設による)

私たち Disport World が受け持つのは身体評価です。ローンチモニターや3Dのスイング解析の設備は持っておらず、ボールも打ちません。スイングスピードは必要に応じてスイングスピード測定器で測ります。ほかの測定は役割が違うので、それぞれの場所で受けて組み合わせてください。

ローンチモニター(ボールの数字を出す機械)で、何が分かる?

分かるのは、インパクトの前後にクラブとボールで「何が起きたか」です。当たり方やクラブの合い方の手がかりも出ますが、原因が身体にあるかどうかは分かりません。TrackMan の定義は次のとおりです。

  • クラブスピード:ボールに当たる直前の、ヘッドの幾何学的な中心の速さ
  • ボール初速:フェースを離れた直後の、ボールの重心の速さ
  • ミート率:ボール初速÷クラブスピード。ヘッドからボールへのエネルギーの伝わり方の目安
  • 打ち出し角:飛び出したボールの、水平に対する縦の角度。インパクトでのフェースのロフト(ダイナミックロフト)と強く関係する
  • キャリー:打った地点から、打った高さと同じ高さを弾道が通る点までの直線距離

TrackMan の解説に載るコーチたちは、ミート率が低いときはフェースと軌道の関係や打点を見て、それらがよければクラブが合っているかを疑う、と述べています。ただ、クラブスピードが低い理由が振り方か、身体が回らないのか、力不足かは、ボールの数字からは分かりません。

スイング解析で、何が分かる?何が分からない?

分かるのは、体とクラブが「どう動いたか」です。分からないのは、その動きが技術の癖なのか、身体がほかの動きを選べないからなのか、です。

動画(2D)では、構え・トップ・インパクトの形や、頭と腰の位置の変化が見えます。3Dの動作計測では、部位ごとの回る速さまで取れます。TPIは3Dのデータをもとに、ダウンスイングでは骨盤→胴体→腕→クラブの順に、後の部位ほど速く、遅れて速さのピークが来るのが効率のよい順番(キネマティックシーケンス)だと説明しています。

分からない側の例が、スイング中に骨盤がボール側へ出てしまうアーリーエクステンションです。TPIは、スクリーニングした9万人超の67%にこの動きがあり、調べたツアー選手100人超の99%には見られないと公表しています。そのうえで、原因は身体を評価しないと分からず、よくある原因の1つは深くしゃがめないことだ、としています(オーバーヘッドディープスクワットテスト)。レッスンとの分け方はゴルフスクールとパーソナルトレーニングの併用で書きました。

身体評価(TPI測定の16項目)で、何が分かる?何が分からない?

分かるのは、どの関節が動きにくく、左右のどちらに制限があり、それがどのスイング特性と結びつきやすいかです。分からないのは、実際のスイング、ボールの数字、ヘッドスピードの大きさです。

TPI(Titleist Performance Institute)は、ゴルファーの身体評価を教える団体です。私たちのTPI測定は、TPIのスクリーニングをもとに一部を置き換え・補った16項目で、クラブを振らずに測ります。各項目を P(基準を満たす)/L(制限あり)/F(基準に届かない)で判定し、左右で測る項目は左右それぞれ記録します。判定は私たちの基準によるもので、TPI公式の採点ではありません。

たとえば骨盤回旋テストは上半身を止めて骨盤だけを、胸郭回旋テストは下半身を止めて胸と肩だけを回せるかを見ます。判定の組み合わせを14のスイング特性と照らし、まず取り組む3項目を決めます(TPI 16項目の全解説)。16項目にジャンプや投げる力の大きさを測る項目はなく、判定は医学的な診断でもありません。

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ボールの数字では分からない「身体の側」を、16項目で測る90分

16項目を実測し、出やすいスイング特性と、まず取り組む3項目を評価レポートとプログラムのPDFにまとめ、その日のうちにお送りします。

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跳ぶ・投げる・握るの体力測定は、ヘッドスピードと関係がある?

関係があります。最も強かったのはジャンプで地面を押す力の総量(力積=力×時間)で、柔軟性とバランスには有意な関連がありませんでした。

Brennan らは20の研究を統合し、身体の特徴とドライバーのヘッドスピードの関連を調べました(2024)。数字は論文の統合相関係数 r です。大・中・小は、論文が z 変換した値(zr)で判定した区分です。

測った要素測り方の例r関連の大きさ
ジャンプの力積反動をつけたジャンプなど0.68大
ジャンプのピークパワー反動をつけたジャンプなど0.58中
上半身の爆発的な力メディシンボール投げなど0.58中
ジャンプの高さ・距離垂直跳び・立ち幅跳び0.49中
上半身の筋力握力・ベンチプレス0.45小
下半身の筋力スクワット0.44小
体格身長・体重0.41小
柔軟性長座体前屈・座位体幹回旋・股関節の回旋−0.04有意な関連なし
バランスバランスのテスト−0.06有意な関連なし

これは関連で、因果ではありません。分析はトレーニングの効果を調べた研究を除いており、「ジャンプを伸ばせば速くなる」とまでは示していません。

柔軟性には、長座体前屈のようにゴルフとの関係が薄いテストと、TPIの項目にもある座位体幹回旋や股関節の回旋が混ざっています。研究者は、テストの選び方が合っていなかった可能性と、身体が回らなくても別の動きで補えること(代償)を理由に挙げ、柔軟性が重要でないとまでは言えないとしています。そのうえで、座位での胸椎回旋のように上半身だけを分けて測るテストを勧めています。身体評価からヘッドスピードの大きさは読めません。動きにくい場所を見つけるのは、代償を減らし、スイング特性の原因を絞るためです。速さを上げる道筋はゴルフの飛距離を伸ばす方法に、トレーニングはヘッドスピードを上げるトレーニングにまとめています。

練習場とショップで数字が違うとき、どう比べればいい?

違う機械の数字は、そのまま比べないでください。機械ごとに測り方が違い、研究ではボールの数字はそろいやすく、ヘッドの数字はずれやすいことが示されています。比べるなら同じ機械で、機械が違うならボール初速を軸にします。

Leach らは、ドライバー・7番アイアン・ウェッジの240球を、レーダー式とカメラ式の市販機、基準の計測で同時にとらえて比べました(2017)。ボールの数字は基準とよく一致し、ヘッドの数字はばらつきが大きく、クラブによって一致の度合いが変わる数字もありました。研究者は、コーチやフィッターが使う分にはおおむね十分な品質だとしています。

過去の自分と比べるときは、同じ機械・同じクラブで、数球の平均を見ます。私たちが測るスイングスピードも、同じ機器で前回と比べるための数字です。差の大きさはヘッドスピード換算表の「計測器で数字が違う理由」に載せています。

どの順番で受けるのがいい?

痛みがあれば先に医療機関へ。痛みがなければ、ボールの数字で当たり方と速さを分け、速さや直らない形の問題なら身体を測ります。

①

痛みがあれば、先に受診する

振ると痛む、痛みが続く、しびれがあるときは、測定より先に整形外科などへ(下の受診の目安)。

②

今のボールの数字を知る

同じ機械で、クラブスピード・ボール初速・ミート率を数球。

③

当たり方か、速さか、形か

ミート率が低ければ、レッスン・スイング解析・フィッティング。ミート率は十分で速さが足りない、同じ指摘が直らないなら、身体評価と体力測定。

④

取り組んで、測り直す

身体は同じ項目を同じ手順で測り直します(私たちの目安は6週後)。ボールの数字は、前回と同じ練習場・同じ機械で測り直してください。測ったあと、通わずに自宅で進める方法はジムに通えなくても、ゴルフの体づくりはできる?にまとめています。

目的最初に次に
クラブを選びたいボールの数字(フィッティング)当たりがばらつけばレッスン
スイングの形を直したいスイング解析・レッスン直らなければ身体評価
飛距離を伸ばしたいボールの数字で当たり方と速さを分ける速さなら身体評価・体力測定
ラウンド後に腰や首がつらい痛みがあれば医療機関痛みがなければ身体評価

現場で見えていることは?

私たちが16項目で大事にしているのは、1項目ずつより組み合わせです。下半身回旋(股関節の内外旋)のLだけでは何も言えませんが、骨盤回旋のFと片脚立ちの左右差が重なると、「切り返しで骨盤が回れず、身体が横へ流れやすい」という見立てが立ちます。

「レッスンで同じことを言われ続けている」「練習場の数字はあるが、次に何をすればいいか分からない」という相談が多いと感じます。評価レポートは、普段のコーチに見せていただいてかまいません。

受けた方の声(Googleのクチコミより)

「ゴルフを始めてレッスンに通っているのですが、コーチに言われた動きが自分の体ではうまくできず、どうしたらいいか悩んでいました。調べているうちにTPIのテストを知り、受けてみました。テストでゴルフの動きを妨げている体の制限がどこにあるのかを、数字と判定で説明してもらえました。コーチの指示が「なぜできなかったのか」が体の状態から理解できて、納得できました。評価のレポートと改善プログラムもいただけました。完全個室で、スイングの練習ではなく体の評価とトレーニングなので、トレーニング初心者でも受けやすかったです。」
 — M.O.様(Googleのクチコミ・2026年10月)

引用はご本人の投稿からで、感じ方には個人差があります。

※本記事は測定の種類と使い方の一般的な情報であり、医学的診断ではありません。スイングのあとに腰・首・肩・肘・手首の痛みが数日続く、安静時や夜間も痛む、しびれがある、関節が腫れている、力が入りにくい場合は、練習と測定より先に整形外科を受診してください。両脚のしびれ、排尿・排便の異常、発熱を伴う痛み、転倒など外傷のあとの痛みがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。治療中の方は、トレーニングの前に主治医に相談してください。

よくある質問

練習場でボールの数字を測るのと、TPIの身体評価は何が違いますか?

見ているものが違います。ローンチモニターは打った結果の数字を出し、TPIの身体評価はクラブを振らずに関節の動く範囲や分けて動かす力を測って、その動きを作れる身体かを見ます。数字の理由を身体の側から探すときに、身体評価を使います。

ゴルフの可動域や筋力は、どこで測ってもらえますか?

可動域を中心にした身体評価は、TPI認定を持つトレーナーなどが行っています。ジャンプや投げる力の測定は、スポーツ科学の測定施設やジムで行われ、項目は施設によって違います。六本木では、私たちがTPI測定(90分・¥19,800・入会不要)として16項目の身体評価を行っています。

スイング解析と身体評価は、どちらを先に受ければいいですか?

形を学び始めた段階なら、スイング解析やレッスンが先です。同じ指摘が直らない、ミート率は十分なのに速さが足りないときは、身体評価を先にすると取り組む場所が決まります。痛みがある場合は、どちらよりも先に受診してください。

柔軟性を上げれば、ヘッドスピードは上がりますか?

そうとは言えません。20研究のメタ分析では、柔軟性とヘッドスピードに有意な関連はなく、関連が大きかったのはジャンプの力積や、メディシンボール投げなどの上半身の爆発的な力でした。ただし研究者は、テストの選び方の問題もあり、柔軟性が重要でないとまでは言えないとしています。

Disport Worldで、ボール初速やキャリーは測れますか?

測れません。ローンチモニターや3Dのスイング解析の設備はなく、ジムではボールを打ちません。打球の数字は、練習場やレッスンの記録と合わせて見ていきます。

TPI測定のご案内

「何が起きているか」が分かったら、次は「その動きを作れる身体か」を確かめる番です。測定と測り直しは六本木の店舗で行い、オンラインでの測定・再評価はしていません。

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¥19,80090分・税込・入会不要

まず動いて確かめたい方は、体験トレーニング(90分・¥15,000/毎月先着3名さま¥7,500)もお選びいただけます(先着枠は毎月1日起算、定員後は通常¥15,000)。

ウェア・タオル無料 | 完全個室 | 六本木駅徒歩4分

主な参考(タップで開く)
  1. Brennan A, Murray A, Mountjoy M, et al. Associations Between Physical Characteristics and Golf Clubhead Speed: A Systematic Review with Meta-Analysis. Sports Med. 2024;54(6):1553-1577.(20研究のメタ分析・対象の合計569名)doi:10.1007/s40279-024-02004-5/PubMed 38424374
  2. Leach RJ, Forrester SE, Mears AC, Roberts JR. How valid and accurate are measurements of golf impact parameters obtained using commercially available radar and stereoscopic optical launch monitors? Measurement. 2017;112:125-136.(ドライバー・7番アイアン・ウェッジの240球)doi:10.1016/j.measurement.2017.08.009
  3. Trackman. What is Club Speed?/What is Ball Speed?/What is Smash Factor?/What is Launch Angle?(2024-09-23)・What is Carry?(2024-03-25)・The Ultimate Guide to Understanding Trackman(2024-10-18)。Club Speed/Ball Speed/Smash Factor/Launch Angle/Carry/Ultimate Guide
  4. Titleist Performance Institute. Kinematic Sequence Revisited(mytpi.com・日付の表示なし)。https://www.mytpi.com/articles/biomechanics/kinematic-sequence-revisited
  5. Titleist Performance Institute. Early Extension Swing Characteristic(mytpi.com・2013-03-23)。https://www.mytpi.com/articles/swing/early-extension-swing-characteristic
岡本隼人
Disport World 代表トレーナー
JSPO-AT TPI Certified NASM-PES FMS SFMA

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)。TPIのFitness 2/Power 2プログラムを修了・認定(TPI Certified Fitness 2 / Power 2)。NASM-PES。FMS(2015年認定)・SFMA(2016年認定)。INDIBA®ベーシックコース修了(INDIBA Japan)。2002年から指導、のべ指導実績40,000人以上。自身のゴルフはヘッドスピード54m/s・ボール初速78m/s(FlightScope計測・自己最速)。2022年から世田谷区の少年野球チーム「船橋フェニックス」で学年チームの監督を務め、2026年は6年生チームで全日本学童軟式野球大会(マクドナルド・トーナメント)第3位。Disport World(六本木3-15-21 鶯ビルB1)代表。