ゴルフフィットネスとは、スイングの技術ではなく、スイングを支える体の側を、身体評価・トレーニング・コンディショニングの3つで整える、ゴルファーのフィジカルトレーニングのことです。スイングの形を教えるゴルフレッスンとは役割が違い、両方を併用するものです。六本木の Disport World は3つとも行いますが、打席は無く、ジムではボールを打ちません。
このページは、六本木の完全個室パーソナルジム Disport World で、TPI認定(Fitness 2/Golf 2/Junior 2/Power 2)と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格を持つ代表の岡本隼人が、ゴルファーの体を測ってきた経験から書いています。ゴルフのパーソナルトレーニング(六本木・TPI測定)→
・ゴルフフィットネスは「身体評価→トレーニング→コンディショニング」の3本柱。スイングの技術ではなく体の側を整える
・レッスンとは役割が違う。技術はコーチ、体はトレーナー。併用するもの
・アーリーエクステンションやスウェーなどのスイングの特性は、股関節の回旋・胸椎の動き・臀筋の安定など、体の制限と結びつきやすい(TPI公式の説明)
・鍛える順番は「可動域と安定性→筋力→スピード」。年代によって最初に見る所が変わる
・東京で選ぶときは、施設の型と「資格・体験での身体チェック・打席の有無・ボディケア」の4つを確かめる
ゴルフフィットネスとは何ですか?
ゴルフフィットネスとは、ゴルファーの体を測り、鍛え、整えるフィジカルトレーニングです。ゴルフのための体づくりで、中身は、体を測る「身体評価」、測った結果の順に鍛える「トレーニング」、練習やラウンドの合間に体を整える「コンディショニング」の3本柱でできています。
スイングは、同じ動きを体で繰り返す運動です。股関節が回らない、胸の背骨(胸椎)が回らない、片脚で支えきれない、といった体の制限があると、本人が正しい動きを分かっていても、体はできる範囲の動きに置き換えやすくなります。ゴルフフィットネスは、その制限を見つけて外し、ゴルフのパフォーマンスを支える体をつくる仕事です。名前は違っても、ゴルフのパーソナルトレーニング、ゴルファーのフィジカルトレーニングと呼ばれるものも、同じ考え方に立っています。
身体評価(体を測る)
関節の動く範囲、片脚で立つ安定、上半身と下半身を分けて回せるかを測り、スイングのどの特性と結びつきやすいかを見ます。私たちは、TPI(ゴルファーの身体評価を教える米国の Titleist Performance Institute)の16項目で測ります。TPIそのものはTPIとはで解説しています。
トレーニング(順に鍛える)
見つかった制限から順に、可動域と安定性、筋力、スピードの順で積み上げます。きつい運動から入るのではなく、動ける範囲と支える力を先につくります。理由はこの先の節でお伝えします。
コンディショニング(整える)
練習やラウンドのあとの体を、次に振るまでに整えます。私たちは、トレーニングに加えて、高周波の温熱機器 INDIBA® を使った温熱ケアを行っています(使っている機器は非医療機器で、治療を目的とするものではありません)。内容はゴルフのあとのINDIBAに。
3本柱は、別々のメニューではなく1つの流れです。測るから何を鍛えるかが決まり、鍛えた結果を同じ項目で測り直して確かめ、その間の体の状態を整えます。
ゴルフレッスンと、何が違うのですか?
ゴルフレッスンはスイングの技術(グリップ・構え・軌道・球筋)を教え、ゴルフフィットネスはその技術を体で再現できるようにします。担当する人も違い、技術はコーチ、体はトレーナーです。どちらかを選ぶものではなく、併用するものです。
コーチに「腰が引けている」「伸び上がっている」と言われ、頭では分かっているのに直らない。そういうとき、原因が技術ではなく体の側にあることがあります。TPIは、体とスイングの関係を「Body-Swing Connection™(体とスイングのつながり)」と呼びます。効率のよい振り方はその人の体ができることで決まり、体の制限はスイングに悪い影響を与えうる、という考え方です。私たちは、体の制限が外れると、コーチの指摘を再現しやすくなると考えています。
私たちは、ゴルフだけのジムではありません。ダイエットやジュニアの体づくりも行う六本木のパーソナルジムで、ゴルフの方には体の側を担当しています。ジムではボールを打たず、スイングの技術指導もしません。ご希望があれば、レッスンコーチと体の状態を共有します。分担の考え方はゴルフスクールとパーソナルトレーニングはどう分担する?で詳しく書いています。
体のどこが、スイングを止めるのですか?
スイングを止めやすいのは、股関節の回旋(ひねる動き)、胸椎の回旋と伸展(胸の背骨を回す・反らす動き)、上半身と下半身を分けて回す力(分離)、臀筋(お尻の筋肉)と体幹の安定、片脚で立つバランスです。TPIは、代表的なスイングの特性ごとに、関わりやすい体の制限を公式サイトで説明しています。
TPIは、スイングのくせを「エラー」ではなく「スイング特性」と呼びます。その形のままでもよいゴルフをする人はいる一方で、スイングの効率を下げやすい、という考え方からです。下の表は、TPI公式の各スイング特性のページの説明を要約し、私たちが16項目のどのテストで確かめるかを並べたものです(右打ちの方の場合。リード側=ターゲット側の左、トレイル側=右。内旋=脚の付け根を内側にひねる動き)。
| スイング特性 | どんな動きか | 関わりやすい体の制限(TPI公式の説明) | 確かめるテスト(16項目) |
|---|---|---|---|
| アーリーエクステンション | ダウンスイングで下半身がボールの方へ出て、上体が起き上がる | 深くしゃがむ・股関節から曲げる動きの制限、リード側の股関節を軸に骨盤が回れない、上半身と下半身の分離、臀筋と腹筋の安定 | オーバーヘッドディープスクワット・前屈・骨盤回旋・ブリッジ脚伸展 |
| スウェー | バックスイングで下半身がターゲットと反対へ横に流れ、体重がトレイル側の足の外へ逃げる | トレイル側の股関節の内旋、上半身と下半身の分離(背骨の動き・広背筋の長さ)、トレイル側の脚を横から支える臀筋(中臀筋) | 下半身回旋・片脚立ち・骨盤回旋・ブリッジ脚伸展 |
| スライド | ダウンスイングで下半身がターゲット方向へ横に流れる | リード側の股関節の内旋、上半身と下半身の分離、リード側の脚を支える中臀筋 | 下半身回旋・片脚立ち・骨盤回旋・ブリッジ脚伸展 |
| リバーススパインアングル | バックスイングで上体がターゲット側へ反る・傾く | 上半身と下半身の分離(背骨の動き・広背筋)、トレイル側の股関節の内旋、体幹(腹筋と臀筋)の安定。構えで骨盤を前に傾けすぎることも原因になる | 胸郭回旋・広背筋長・下半身回旋・骨盤前後傾 |
| フラットショルダープレーン | トップに向かって、肩が前傾の角度より水平に回る | 上半身と下半身の分離、体幹の安定、股関節と肩の柔軟性 | 座位体幹回旋・胸郭回旋・リーチ・ロール・リフト |
| オーバーザトップ | 切り返しで上半身から動き、クラブが外側から下りる | 後ろ足から前足への体重移動に要る股関節の動き、体幹と下半身(臀筋・腹筋)の強さ、上半身と下半身を分けて動かす力 | 骨盤回旋・胸郭回旋・座位体幹回旋・広背筋長 |
| ロスオブポスチャー | スイングの途中で、構えたときの体の角度が大きく変わる | 深くしゃがむ・股関節から曲げる動きの制限、上半身と下半身の分離、体幹の安定、股関節と肩の柔軟性 | オーバーヘッドディープスクワット・前屈・座位体幹回旋・リーチ・ロール・リフト・肩関節外旋(90/90) |
| Cポスチャー | 構えで肩が前に丸まり、背中が丸くなる | 胸椎の伸展の制限、胸や肩まわりの筋の硬さと肩甲骨まわりの筋の弱さ、肩甲骨と体幹の安定 | リーチ・ロール・リフト・骨盤前後傾 |
| Sポスチャー | 構えで腰が反りすぎる | 股関節の前側と腰の筋の硬さ、腹筋と臀筋の弱さ | 骨盤前後傾・ブリッジ脚伸展 |
表で何度も出てくる「上半身と下半身の分離」は、骨盤を止めたまま胸を回す、胸を止めたまま骨盤を回す、という2つを分けて動かせるかのことです。TPIは、分離が足りない原因として、背骨の動きの少なさと広背筋の短さを挙げています。
TPIは、体の動きのチェック(スクリーニング)で調べた9万人を超えるゴルファーの67%にアーリーエクステンションが見られ、調べたツアー選手100人あまりの99%には見られなかったと公表しています。同じ形でも原因の制限は人によって違うので、表は「疑う場所の地図」として使い、実際は測って確かめます。14種類の特性(一般には「スイングエラー」とも呼ばれます)を症状から引く方法はスイングエラー14種の完全ガイドに、それぞれの言葉の意味はゴルフフィットネス用語集にあります。
表の右の列にあるテストを含む16項目を実測し、どの制限がどのスイング特性と結びつきやすいかを、評価レポートとプログラムのPDFにまとめてお渡しします。
TPIフィジカルアセスメントの詳細を見るなぜ「可動域と安定性→筋力→スピード」の順なのですか?
速く振る力は、動ける範囲と支える土台があってこそ生きる、と私たちは考えているからです。可動域が足りないまま速さを求めると、足りない所を別の関節が肩代わりし、スイングが崩れやすくなります。研究でも、柔らかさそのものより、速く大きな力を出せることがヘッドスピードと結びついていました。
可動域と安定性——崩れない前提をつくる
ヘッドスピードと体の関係を調べた20研究の結果をまとめたメタ分析(Brennan ら、2024)では、柔軟性とヘッドスピードの間に統計上の関連(有意な関連)は見られませんでした。柔らかければ飛ぶわけではない、という結果です。それでも私たちは、可動域が足りないとスイングの邪魔になると考えているので、最初に、股関節と胸椎の回旋、片脚の安定を基準まで戻します。
筋力——地面を押し、回旋を受け止める
筋力トレーニングを始めて最初の数週間の伸びは主に神経の働きの改善によるもので、筋肉そのものが大きくなる効果が主になるのは3〜5週目以降と報告されています(Moritani と deVries、1979)。米国スポーツ医学会(ACSM)は、初心者には週2〜3日、8〜12回で限界になる重さをすすめ、約6か月続けた人を中級者として扱っています。筋力は数か月単位で積むものです。
スピード——ついた力を速さにつなげる
同じメタ分析で、ヘッドスピードとの関連が最も大きかったのはジャンプの力積(地面を押す力×時間。相関係数 r=0.68、1に近いほど結びつきが強い)で、上半身の爆発的な力(r=0.58)が続きました。メディシンボールを投げる、跳ぶといった種目は、土台ができてから入れます。
ゴルファーを対象にしたトレーニングの研究もあります。日頃からゴルフをしている男性15人(平均47歳)が8週間のゴルフ向けのトレーニングを行った研究では、ヘッドスピードと飛距離の指標が向上し(Lephart ら、2007)、大学のゴルファー16人が11週間取り組んだ研究ではヘッドスピードが1.6%上がりました(Doan ら、2006)。
33研究・798人をまとめた2026年のメタ分析では、比べる側の人たち(対照群)よりヘッドスピードが平均1.05m/s速くなっていましたが、研究者は証拠の確実性を「低い」と評価しています(Johansen ら、2026)。どれも平均の結果で、同じだけ変わることをお約束するものではありません。飛距離が何で決まるかはゴルフの飛距離を伸ばす方法に、TPI認定(Fitness 2/Golf 2/Junior 2/Power 2)の内容と、段階を踏んで鍛える進め方はTPI認定とはにまとめています。
40代・50代・60代では、何から始めますか?
40代は回旋の可動域と左右差、50代は速く出す力(パワー)と回旋の可動域、60代以降は筋力そのものと片脚の安定から見ます。年齢で先に落ちやすいのは、ゆっくり出す力より、一瞬で出す力だからです。
スポーツ庁の令和6年度体力・運動能力調査の統計表から私たちが計算すると、男性の握力は50代前半でも20代前半とほぼ同じなのに、立ち幅とび(地面を一気に押して跳ぶテスト)は40代前半で約9割、50代前半で約85%でした。一方で、年齢を重ねても鍛えれば筋力は伸びます。50歳以上を対象にした47研究・1,079人のメタ分析では、筋力トレーニングでどの筋力の項目も向上し、強度が高いほど伸びが大きい傾向でした(Peterson ら、2010)。
| 年代 | 最初に見ること | 鍛える中心 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 40代 | 回旋の可動域(下半身回旋・座位体幹回旋)の左右差 | 回旋の可動域と片脚の安定 | 筋力は保たれやすい。力任せに振って当たりを崩さない |
| 50代 | 立ち幅とびなどの速く出す力と、回旋の可動域 | 回旋の可動域と筋力の土台をつくり、地面を押す力とパワーへつなげる | いきなりジャンプや全力の素振りから入らない |
| 60代以降 | 筋力そのもの、片脚で立つ安定、痛みの有無 | 筋力と安定をつくり、軽い負荷を速く動かす練習へ | 持病や痛みがあれば先に医師に相談する。体を休める時間を長めにとる |
この表は、国の調査の傾向とTPIの考え方から私たちが整理した目安で、当てはまるかは測って確かめます。年代ごとの詳しい進め方は50代で飛距離が落ちた原因と60代シニアゴルファーの飛距離維持に、女性の方の進め方は女性ゴルファーの飛距離アップに書いています。
東京でゴルフフィットネスを受けるには、どう選びますか?
まず、施設の型を目的に合わせて選びます。そのうえで、資格、体験での身体チェック、打席の有無、ボディケアの4つを確かめます。どの型にも得意なことがあり、何を一番に求めるかで合う所が変わります。
| 施設の型 | 中心になること | 合いやすい目的 | 確かめたいこと |
|---|---|---|---|
| 打席・シミュレーター併設型 | 体の動きと打球の数字を同じ場所で見られる | 体の変化を、打球の数字ですぐ確かめたい | 体の評価に、どれだけ時間を取るか |
| 治療院・整体院型 | 鍼灸・整体・ストレッチなどのボディケア | 練習やラウンドのあとの張りを整えたい | トレーニングまで行うか。痛みがあるときの医療機関との分担 |
| 総合ジムのゴルフ向けプログラム | 通い慣れたジムで、ゴルフ向けの種目を足せる | 運動の習慣をつくりながら、ゴルフにも生かしたい | ゴルフの身体評価をするか。誰が担当するか |
| 評価から始めるパーソナル型 | 最初に体を測り、制限の順に1対1で鍛える | なぜスイングが崩れるのかを、体の側から知りたい | 何を測るか。同じ項目で測り直すか。レッスンとどう分担するか |
Disport World は4つ目の「評価から始めるパーソナル型」です。4つの条件について、私たちの場合をお答えします。
資格
代表の岡本は、TPI認定(Fitness 2/Golf 2/Junior 2/Power 2)と、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格を持っています。JSPO-ATは公益財団法人日本スポーツ協会の公認資格です。資格と経歴は岡本隼人のプロフィールに。
体験での身体チェック
トレーニング体験(約90分)では、身体機能チェック(姿勢・関節の動く範囲・筋力の左右差・動きのくせ)とスイングスピードを測ります。TPIの16項目の評価とレポートは、別メニューのTPI測定(TPIフィジカルアセスメント)で行います。
打席やシミュレーター
ありません。ジムではボールを打たないため、ボール初速やキャリーは測りません。打球の数字は、レッスンや練習場、ラウンドの記録を持ってきていただき、体の測定結果と並べて見ます。測定の種類ごとの違いはゴルフの測定には何がある?に。
ボディケア
INDIBA®の温熱ケアを行っています。トレーニングと組み合わせることも、入会不要の単体メニューで受けることもできます。
場所は六本木駅5番出口から徒歩4分で、完全個室・完全予約制です。方法の違いは5つの方法の比較と選び方に、職種の違いは「体を誰に見てもらうか」に、六本木で選ぶ見方は六本木のゴルフ向けパーソナルジムの選び方にまとめています。
Disport Worldでは、何をしますか?
最初に体を測り、制限の順に鍛え、同じ16項目で測り直して確かめます。入口は、TPI測定とトレーニング体験の2つです。TPI測定と、ご入会後のゴルフのトレーニングは、代表の岡本が担当します。
TPI測定(TPIフィジカルアセスメント)は90分・¥19,800(税込)で、入会は不要です。16項目を実測し、評価レポートとプログラムのPDFをお送りします。トレーニング体験は約90分・通常¥15,000(税込。毎月1日から数えて先着3名さまは¥7,500)で、お話を伺い、身体機能チェックとスイングスピードを測ってから、実際にトレーニングを受けていただきます。INDIBA®との組み合わせもできます。体験の流れは体験トレーニングのご案内に。
| 時期の目安 | 中心になること |
|---|---|
| 最初の90分 | 身体の評価。どの関節が回りにくいか、片脚で支えられるか、上半身と下半身を分けて動かせるかを測り、スイングのどの特性と結びつきやすいかを見て、優先順位を決めます。 |
| 1〜3か月 | 可動域と安定性。胸椎と股関節の回旋、片脚での安定、骨盤と胸を分けて動かす練習が中心です。重さは控えめにして、正しい動きを覚えることを優先します。 |
| 4〜6か月 | 筋力。下半身で地面を押す力と、体幹で回旋を受け止める力を高めます。決めた回数を楽にこなせるようになったら、重さを少しずつ上げます。 |
| 7か月〜1年 | スピード。メディシンボールを投げる、跳ぶといった速く大きな力を出す種目で、ついた筋力をスイングの速さにつなげます。測り直した結果から、次の半年の重点を決めます。 |
時期は目安で、痛みがある場合や評価の結果によって、順番と期間は変わります。同じ16項目での測り直しは、会員の方は追加料金なし、会員以外の方は¥19,800(税込)です。続けるときは月額制で、パーソナル4(月4回・1回60分)が¥66,000、パーソナル8(月8回・1回60分)が¥99,000です(税込・食事のサポートを含む。回数券はありません)。入会金¥30,000は、体験またはTPI測定の当日のご入会で無料になります。料金の一覧は料金ページに、お申し込みと進め方の詳細はゴルフのパーソナルトレーニングにあります。
現場で見えていること
測ってみると、ご本人が気にしている場所と、制限が見つかる場所が違うことがよくあります。腰の張りを気にされている方で股関節の回旋が足りない、肩が回らないと感じている方で胸椎の伸展が足りない、といった形です。張っている所は、足りない所を肩代わりしている所であることが少なくありません。
もう1つは、柔らかさを求めてストレッチを続けてきた方で、可動域はあるのに片脚で支えきれない、という形です。この場合に必要なのは、さらに伸ばすことではなく、支える力をつくることです。逆に、筋力には自信があるのに、股関節や胸椎が回らないために力をスイングで使えていない方もいます。だから私たちは、どちらかに決めつけずに、最初に両方を測ります。レッスンで言われていること(「伸び上がる」「腰が引ける」など)を教えていただくと、どこから測るかを絞り込めるので、遠慮なくお伝えください。
ゴルフフィットネスで、よくある誤解は何ですか?
多いのは「筋トレをすると体が硬くなる」「柔らかいほど飛ぶ」「年齢を重ねたら変わらない」「レッスンだけで十分」の4つです。どれも、研究やTPIの考え方から見ると、そのままでは当てはまりません。
筋トレをすると体が硬くなる
無作為に組を分けて比べた試験(ランダム化比較試験)11本・452人をまとめたメタ分析では、筋力トレーニングとストレッチで、関節の動く範囲の伸びに差はありませんでした(Afonso ら、2021)。研究ごとのやり方の違いは大きいものの、筋トレで体が硬くなるとは言えない結果です。
柔らかいほど飛ぶ
先の20研究のメタ分析では、柔軟性とヘッドスピードの間に有意な関連はありませんでした(Brennan ら、2024)。ヘッドスピードと強く結びついていたのは、跳ぶ力や上半身の爆発的な力でした。可動域は「足りないと邪魔になる」もの、と私たちは考えています。
年齢を重ねたら変わらない
50歳以上の47研究・1,079人のメタ分析で、筋力トレーニングによる筋力の向上が確かめられています(Peterson ら、2010)。年齢だけを理由にあきらめる必要はなく、年代に合った順番で進めることが大切です。
レッスンだけで十分
体に制限がなければ、レッスンで十分なこともあります。ただ、TPIの考え方のとおり、体の制限がスイングの特性を生んでいる場合は、技術の指摘を体で再現しにくくなります。体を測ると、原因が体の側にあるかどうかの手がかりが得られます。
ゴルフの体づくりの記事は、どこから読めばいいですか?
気になっていることのテーマから入ってください。飛距離、痛み、スイングの特性、体の使い方、評価と準備の5つに分け、最初に読むとよい記事を3本ずつ挙げました。全75本の一覧はゴルフのパーソナルトレーニングのページの下にあります。
飛距離・ヘッドスピード
- ゴルフの飛距離を伸ばす方法——飛距離が決まる仕組みと、身体・スイング・クラブの分担
- ヘッドスピードを上げるトレーニング——33研究のメタ分析と、選ぶ順序
- 50代で飛距離が落ちた原因は年齢か——最初に確かめる身体の5項目
痛み(腰・肩・股関節ほか)
スイングの特性を体から直す
体の使い方(股関節・胸椎・筋トレ)
評価・準備
よくある質問
ゴルフフィットネスとは何ですか?
スイングの技術ではなく、スイングを支える体の側を整える、ゴルファーのフィジカルトレーニングのことです。体を測る身体評価、測った結果の順に鍛えるトレーニング、練習やラウンドの合間に体を整えるコンディショニングの3本柱でできています。ゴルフレッスンと併用するものです。
ゴルフフィットネスジムとは、どんな所ですか?
ゴルファーの体を評価し、ゴルフに必要な可動域・安定性・筋力・スピードを鍛える施設です。打席やシミュレーターを併設する型、ボディケアが中心の型、総合ジムのゴルフ向けプログラム、評価から始めるパーソナル型などがあります。六本木の Disport World は評価から始めるパーソナル型で、打席はありません。
ゴルフフィットネストレーナーとは、どんな人ですか?
ゴルファーの体を評価し、トレーニングを組み立てる指導者です。資格は、TPI(米国)のような民間の機関の認定や、日本スポーツ協会の公認資格など、出している団体も学ぶ内容もさまざまです。どこが出した、どんな資格かを確かめると、何を学んだ人かが分かります。六本木の Disport World では、代表の岡本隼人が、TPI認定(Fitness 2/Golf 2/Junior 2/Power 2)と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格を持っています。
TPIとは何ですか?
Titleist Performance Institute の略で、ゴルフと体の関係を研究し、指導者にゴルファーの身体評価を教える米国の機関です。体の制限がスイングの特性と結びつくという考え方に立ち、16項目の身体評価を指導者に教えています。詳しくは「TPIとは」のページで解説しています。
打席がなくても、ゴルフフィットネスの意味はありますか?
あります。ゴルフフィットネスが扱うのは、スイングを支える関節の動き、片脚の安定、筋力、速く出す力で、これらはボールを打たなくても測って鍛えられます。Disport World では、スイングスピードは測りますが、ボール初速やキャリーは測らないため、打球の数字はレッスンや練習場の記録と合わせて見ます。
ゴルフレッスンと併用できますか?
できます。Disport World は、レッスンとの併用を前提にしています。コーチの指導内容をお聞きし、その動きを体で再現するために何が足りないかを評価します。評価の結果を普段のコーチに見せていただくのも歓迎です。ご希望があれば、コーチと体の状態を共有します。
何週間くらいで変わりますか?
変化の大きさや期間はお約束できません。筋力トレーニングの最初の数週間は主に神経の働きの改善で、筋肉が大きくなる効果が主になるのは3〜5週目以降と報告されています。このページで挙げたゴルファーの研究は8週間と11週間のもので、私たちは同じ16項目で測り直して、変化を数字で確かめます。
女性や、ゴルフを始めたばかりの人でも受けられますか?
受けられます。ゴルフフィットネスは、スコアや経験に関係なく、今の体を測るところから始めるので、始めたばかりの方にも向いています。Disport World は、更衣室が男女別で、ウェアとタオルの貸し出しもあります。
料金はいくらですか?
六本木の Disport World では、TPI測定は90分¥19,800(税込・入会不要)、トレーニング体験は約90分・通常¥15,000(税込。毎月1日から数えて先着3名さまは¥7,500)です。続けるときは月4回(1回60分)¥66,000、月8回¥99,000(税込)の月額制で、入会金¥30,000は体験またはTPI測定の当日のご入会で無料になります。
何から始めればいいですか?
まず今の体を測ることから始めてください。ゴルフの方には、16項目で体の現在地が分かり、何から取り組むかを決められるTPI測定をおすすめしています。トレーニングを受けてから通うかを決めたい方は、トレーニング体験をお選びください。
TPI測定のご案内
ゴルフフィットネスの最初の一歩は、今の体を測ることです。TPI測定では、16項目でスイングを止めている体の制限を探し、何から取り組むかをお伝えします。トレーニングから試したい方はトレーニング体験もお選びいただけます。
TPI Physical Assessment
ゴルフフィットネスは、
体を測ることから始まる
TPIの16項目を実測し、どの体の制限がどのスイング特性と結びつきやすいかを、評価レポートとプログラムのPDFにまとめてお渡しします。単発で完結し、入会は不要です。
まず動いて確かめたい方は、体験トレーニング(90分・¥15,000/毎月先着3名さま¥7,500)もお選びいただけます(先着枠は毎月1日起算、定員後は通常¥15,000)。
ウェア・タオル無料 | 完全個室 | 六本木駅5番出口徒歩4分 | トレーニング体験の内容を見る
主な参考(タップで開く)
- Titleist Performance Institute. Swing Characteristics:Early Extension/Sway/Slide/Reverse Spine Angle/Flat Shoulder Plane/Over the Top/Loss of Posture/C-Posture/S-Posture(mytpi.com、2026年10月閲覧)。各特性の定義と「Physical Parameters」の説明。
- Titleist Performance Institute. Early Extension Swing Characteristic(mytpi.com、2026年10月閲覧)。スクリーニングした9万人超の67%、ツアー選手100人超の99%に見られない。
- Brennan A, Murray A, Mountjoy M, et al. Associations Between Physical Characteristics and Golf Clubhead Speed: A Systematic Review with Meta-Analysis. Sports Med. 2024;54(6):1553-1577.(20研究)doi:10.1007/s40279-024-02004-5
- Moritani T, deVries HA. Neural factors versus hypertrophy in the time course of muscle strength gain. Am J Phys Med. 1979;58(3):115-130.(男女15人・8週間)PubMed 453338
- American College of Sports Medicine. Progression models in resistance training for healthy adults. Med Sci Sports Exerc. 2009;41(3):687-708. PubMed 19204579
- Lephart SM, Smoliga JM, Myers JB, Sell TC, Tsai YS. An eight-week golf-specific exercise program improves physical characteristics, swing mechanics, and golf performance in recreational golfers. J Strength Cond Res. 2007;21(3):860-869.(男性15人)PubMed 17685707
- Doan BK, Newton RU, Kwon YH, Kraemer WJ. Effects of physical conditioning on intercollegiate golfer performance. J Strength Cond Res. 2006;20(1):62-72.(男女16人)PubMed 16503694
- Johansen MJ, Bishop C, Murray A, et al. Effects of Physical Training Interventions on Golf Shot Performance: A Systematic Review with Meta-analysis. Sports Med. 2026(オンライン先行).(33研究・798人)doi:10.1007/s40279-026-02531-3
- Afonso J, Ramirez-Campillo R, Moscão J, et al. Strength Training versus Stretching for Improving Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Healthcare (Basel). 2021;9(4):427.(ランダム化比較試験11本・452人)doi:10.3390/healthcare9040427/PubMed 33917036
- Peterson MD, Rhea MR, Sen A, Gordon PM. Resistance exercise for muscular strength in older adults: a meta-analysis. Ageing Res Rev. 2010;9(3):226-237.(50歳以上・47研究・1,079人)doi:10.1016/j.arr.2010.03.004/PubMed 20385254
- スポーツ庁. 令和6年度体力・運動能力調査報告書(統計数値表 表1-1・表1-3)。2025年。年代ごとの比率は統計表の平均値から私たちが計算(計算の詳細は「ゴルフの飛距離を伸ばす方法」に記載)。
最終更新:2026年10月24日 | 内容の確かめ方と訂正の方針は編集方針をご覧ください。


